浜岡原発も止まる今、Microsoftがパソコンの電力消費を約30%セーブする節電対策ソフト「Fix it」を無償配布開始

2011年5月10日、前日の5月9日に決まった中部電力管轄の浜岡原子力発電所(浜岡原発)の停止に呼応するかのごとく、マイクロソフト社より、Windowsパソコンの節電設定を簡単に一括適用できるようにする自動節電プログラム「Fix it!」の無償リリースが開始しされました。

同社によると、今回このプログラムの適用で約30%の消費電力削減効果が期待できることを、(財) 電力中央研究所との協力で行った消費電力検証をもとに導き出しているとのこと。
実証では1台あたり約16Wの省電力になるとのことで、現在日本で数千万台は稼働しているといわれるWindowsパソコンすべてにこのプログラムを適応したとすると、仮に五千万台としても単純計算で800000000W(8億ワット)=80万キロワットになります。

電気事業連合会のサイト「電気の情報広場」によると、最大電力発生日における1日の電気使用量が2009年のデータで約1億7千万キロワットとされており、その数字からみればこの省電力の効果は小数点以下のパーセンテージにとどまりますが、日本でほぼ9割以上のシェアをもつWindowsパソコンだけで達成できる数字であるという点ではとても大きな意味を持つものといえるはずです。

出典:「原子力・エネルギー」図面集 2011-1-22

・電気事業連合会 – 電気の情報広場
「電気事業の現状 > 日本の電力消費」
http://www.fepc.or.jp/present/jigyou/japan/

Windowsパソコン消費電力検証結果レポートの気になる中身

「パソコンの電気代っていったいどれくらいかかるの(かかってるの)?」という話題は、実はこうした原発停止の以前からパソコンサポートの現場ではけっこうよく出ていたりします。
ほかの家電製品と違い、直接触れている時間が長いことやファンの排気熱が以外と暑い(ものによっては「熱い!」)ことなどから自然と出てくる質問だと思います。
こういう場合、「デスクトップやノートでも違いますがだいたい一ヶ月300~600円くらいじゃないでしょうか」と一応の見解をお伝えしたりしていました。
本来、使用頻度はもとより、パソコンの使い道やそれにあわせた性能の高さで決まったりするので、一概にはいえないところではあります。
自作(組み立て)パソコンでいえば、3D CG駆使したゲームを快適に動作させるためのハイエンドクラスといわれるものでは、性能を発揮するためのパーツそのもの性能向上にあわせて年々消費電力は増加傾向にあり(これもまた一概にはいえないことが多いのですが)、こちらは使用用途も考えると普通のパソコンよりかなり高い電力消費となるはず。

3Dの描画を長時間の駆使するオンライン(ネット)ゲームなどをプレイしているかたで気になる方は、以前から有名な以下のサイトを一度利用してみてはいかがでしょうか?

皮算用計算機
http://www.cost-simulator.com/eco/eco3.html

こちらのサイト、パソコンに組み込まれているパーツから、1日、1ヶ月、1年間の電気代がわかるというもの。
ゲーミングPCは、間違いなくいけっこう高めの電気代になるので覚悟してください・・・。

また、こうしたサイトを利用して目安を見定める以外にも、現在では「ワットチェッカー・ワットモニター」という電気料金を手軽に計測できるアイテムもネット通販などで4000円程度からかんたんに手に入るので、興味のある方はぜひトライしてみてください(けっこう持ってる人多くてびっくりします)。

そんなこんなで、今回、マイクロソフトがこの自動節電プログラム「Fix it!」リリースするにあたって、財団法人 電力中央研究所との協力で検証したその中身は以下のような感じだそうです。

まず、検証用のWindowsパソコンには、各OSが主流として販売されていた年の代表的な売れ筋モデルを採用したとのこと。

  • Windows 7
    ・一体型デスクトップPC 2010年モデル
    Intel® Celeron® T3100 (1.9 GHz)/ 4 GB RAM/ 20 型ワイド液晶/ 500 GB HDD
    ・ノートPC 2010年モデル
    Intel® Pentium® P6000 (1.86 GHz)/ 2 GB RAM /15.6 型ワイド液晶/ 320 GB HDD
  • Windows Vista
    ・スリムタワー型デスクトップPC 2008年モデル
    Intel® Core™ 2 Duo E4500 (2.20 GHz) /2 GB RAM/ 19 型液晶 /320 GB HDD
    ・ノートPC 2008年モデル
    Intel® Core™ 2 Duo T7250 (2.00 GHz)/ 2 GB RAM /15.4 型ワイド液晶/ 160 GB HDD
  • Windows XP 
    ・スリムタワー型デスクトップPC 2006年モデル
    Intel® Celeron® D Processor 346 (3.06 GHz) /512 MB RAM/ 17 型液晶/ 250 GB HDD
    ・ノートパソコン 2006年モデル
    Intel® Celeron® M Processor 380 (1.6 GHz) /768 MB RAM/ 15 型ワイド液晶/ 100 GB HDD

搭載しているハードディスク容量から、ビジネス向けPCではなさそうですね。
また、メーカーのダイレクト販売モデルとも違う雰囲気ではあります。
国内大手のN社かF社の量販店店頭モデルくさいですが、まあ、メーカーはどこのものにしても、いずれもミドルレンジのなかなかの性能をもったマルチメディアPCといった感じではないでしょうか?
さすがマイクロソフトだけあって、このあたりはツボってますね。

次に気になるのは、「実際にどんな検証を行ったのか?」ですが、いずれもけっこう地味で根気を要するケースが多く、正確なデータ取りを意識していることがうかがえます。

ここでは、以下、一例を引用しておきます。

Windows 7 Desktop を使用し、通常設定(バランスプラン) とカスタム節電設定 (バランスプランからディスプレイ切 5 分、スリープ 15 分、ディスプレイ輝度 40% などに変更)

サンプル利用シナリオ (30分) :起動 → 10 分間 Internet Explorer を使用 → 10 分間離席 → 着席後 10 分間 Internet Explorer を使用
クリックで拡大

今回のデータについては、すべて以下のサイトで確認することができます。

Windows PC 消費電力検証結果レポート(メイン)

http://technet.microsoft.com/ja-jp/windows/hh146891

検証概要

http://technet.microsoft.com/ja-jp/windows/hh146892

検証結果詳細 Excelファイル版のダウンロード

http://go.microsoft.com/?linkid=9772070

Windowsパソコンの自動節電プログラム「Fix it!」ダウンロード

こちらの「Fix it!」は、Windows 7、Windows Vista、Windows XP専用となっています。

※注意点

パソコンメーカー独自の「電源管理ソフト」や「節電機能」があらかじめ搭載されている PC の場合は、その各パソコンメーカーのものを継続して使用することと、スリープ (スタンバイ) やディスプレイの電源を切れる等の節電設定を行うことでと業務に差支えがでる可能性のある業務用コンピューターにはこのプログラムを適用しないよう強く注意がなされています。

以下のボタンでダウンロードが始まりますので、適当な場所に保存しインストールを実行してください。

Windows PC 自動節電プログラム「Microsoft Fix it 50666」

http://go.microsoft.com/?linkid=9772041

インストールの方法、および、各Windowsごとの設定詳細は、以下のサイトへアクセスしてご確認ください。

http://support.microsoft.com/kb/2545427/ja

MS特別サイト「節電して Windows PC を使用する方法」

http://technet.microsoft.com/ja-jp/windows/gg715287

 

基幹サーバーコンピューターなどは一年365日空調のきいた頑強な室内で24時間フル稼働していたりするわけで、電力事情については大きな顔ができないコンピューター業界であったりします。

2011年もいよいよ夏を目前としていますが、はたしていかなることになるのでしょうか?

こうして考えると、インターネットやメールの利用が中心の今、スマートフォン・タブレットの普及はかなりの省エネ効果があるような気もします。

コメントを残す