2010年向け、世界四大無料ウィルス対策ソフト「Avast」「AVG」「Avira」「MSE」の比較評価・ランキング

2009年末、NotebookReview.comより、世界でもっとも有名な無料・無償で利用できる四つのアンチウィルス(ウィルス対策)ソフトについて、詳細な性能・機能評価とランキングなどの比較結果が発表されました。
無料のアンチウィルスソフト選びに迷っている、パソコン初心者やビギナーかたの参考になりましたら幸いです。

<追記(2011.3.1):以下のエントリーもご覧下さい>
2011年前期向、2010年総合評価・比較ランキングNo.1ウィルス対策ソフトが発表!

以下、詳細です。

1.この比較調査・テストの概要

ここ数ヶ月にわたって「ノートブックレビュー」が無償のアンチウィルスソフトについて検証してきた結果をまとめました。
今あなたが、無料で使えるウィルス対策ソフトにとても興味をもっている場合、けっして見逃せない内容になっているはずです。

2.比較調査の対象とした無料ウィルス対策ソフト

以下のアンチウィルスソフトを比較調査の対象としています。
いずれもすべて無料・無償で利用が可能なものです。
(以下、すべて日本語版がダウンロードできるページへリンクしています)

3.比較テストの方法

上記の4つのアンチウィルス対策ソフトを、以下の4つのカテゴリーにてぞれぞれ評価を行っています。

  • 対ウィルス防御性能
  • ユーザーにとっての使いやすさ・使い勝手
  • パフォーマンス
  • その他の特徴的な各自機能

それぞれのカテゴリーで、得点が高いほど優秀と評価しています。

4-1.セクション1:対ウィルス防御性能

このセクションでは、2つの性能に的をしぼり得点評価を行っています。
その2つとは、対策ソフトがいかに早くウィルスを検知できるかの速度に対する評価と、最新のワクチンパターン(定義ファイル)への対応の早さと更新頻度に対する得点評価です。

ソフト名

ウィルス検知速度
(0~12点)

ワクチン更新頻度
定義ファイル
(0~2点)

合計得点

AVG 9.0

5

2

7

Avira

5

1

6

Avast

12

2

14

MSE

7

2

9

(このテストでの総評)
・ウィルス検知速度:

このテストでは、ウィルスが含まれるファイルをパソコンにダウンロードする操作を行った時点ですぐさまウィルスを検知・ブロックするなど、Avast!が他のソフトよりもはっきりとその性能の高さを発揮しました(※注:通常、インターネットからダウンロード完了してからウィルスチェックを行なうソフトがほとんどなのに対して、Avast!はクリックしてダウンロードが実際に開始される前の時点で、そのファイルを解析し検知・ブロックしている、という意味になると思われます)。
AVGとAviraについては、ともにシステムスキャンを行なう前に、ダウンロード中の段階でウィルス検知に成功しています。
MSEについては、すべてのウィルスファイルについて、いったんダウンロードでパソコンに取り込んだあとに、手動によるシステムスキャンの必要なく検知・駆除に成功しています。

・パターンファイルの更新頻度:
4つの対策ソフトともに、一般的なパソコンユーザーにとってはほぼ100%に近いレベルで、手動によるパターンファイルの更新を必要としない、十分な更新頻度をもつと考えられます。
これらの無料対策ソフトの評価に当たって、今回1日の1度のみ自動アップデートを行なう設定としました。
この点について、有料製品版のウィルス対策ソフトと比較するならば、有料版は1日に数回、数時間に1度アップデート・更新を行なうという点に違いがあることを付け加えておきます。
このテストで、Aviraだけが1点となったのは、他のソフトに対して、更新・アップデートについて無駄に長い時間がかかったことが原因です。

4-2.セクション2:使いやすさ・使い勝手の比較

このセクションでは、3つの性能に的をしぼり得点評価を行っています。
それは、「操作画面(インターフェイス)」、「操作のシンプルさ」、そして「無償版であることによる不便さ」、です。
これらすべての機能は、ウィルス対策ソフト選びの重要性にとってはそれぞれ同等のウェイトを占めています。
操作画面の評価は、操作画面のわかりやすさ・理解しやすさと、目的の機能への誘導(ナビゲーション)が上手に行なわれているか、への着目点をベースに行なわれています。
シンプルさは、提供される操作画面において、一般的なユーザーが、専門的な機能に対してもいかにたやすく迷わずに操作できるか、に着目してます。
最後の、無償版であることのよる不便さについては、得点が高いほど有料版と遜色ないことを示しています。
有料版に負けない性能を持つことは、とくに重要となります。

ソフト名

操作画面
(0~4点)

操作のシンプルさ
(0~4点)

不便さ・使いにくさ
(0~4点)

合計得点

AVG 9.0

3

3

2

8

Avira

2

2

0

4

Avast

2

3

1

6

MSE

4

4

3

11

(このテストでの総評)
操作画面とシンプルさ:
MSEが総合的に最高の評価となっていますが、それは必要にして最低限の情報ではっきりとわかりやすく区別して提供されていることからです。
Avast!はほとんどの操作をアイコンでしめすなど作り手の学習曲線による影響も感じられますが、今後それがどう不都合さにつながっていくかが注目されます。
Aviraは、シンプルさと操作画面の両方で低い点数となっていますが、それは1998年頃から代わり映えのない見栄えとインターフェイス性能のためです。
AVGは、わかりやすいインターフェイスながらも、提供される情報がいまひとつ物足りないと考えられます。

無料ソフトであるゆえの不便さ・不都合など:
この評価結果には、いろいろな考え方・見る角度があります。
MSEが高評価であるのは、無料ソフトの中でも唯一、Windowsの生みの親であるマイクロソフトが当然検証・認定しているソフトであることと、このソフト利用することでマイクロソフトが参加しているスパイネットサービスの情報を無償でその恩恵にあずかれることといえます。
AVGはMSEに接近した評価となっていますが、それは操作画面を開くといつでも目につくところに有料版への乗り換えをうながす項目が目につくことです。
Avast!が点を落とした理由は、無料であっても十数ヶ月に一度のユーザー登録を必要とするためです。
(※有料版への誘導がほとんどないので、これについては無償高機能の対価としてじゅうぶん目をつぶることができる範囲と思います)
Aviraが0点であったのは、わずらわしいほどの頻度で出てくる有料版への乗り換え案内のポップアップウィンドウのためです。
(※これは、ワープロやインターネット中などいついかなるときでも画面上にあらわれるため、操作を阻害されるストレスをその低評価の根拠としているようです)

4-3.セクション3: パソコンの動作に与える影響とスキャンにかかる時間

ウィルス対策ソフトは、歴史的にも、その機能が発揮されるためにいくらかかパソコンへの動作・パフォーマンスへ負荷を与えることが問題視されてきました。
(今でこそ、「さくさく軽快」や「軽い動作感」が売りのソフトが増えてきましたが、2006~7年頃までは、特に有名どころの有料ソフトのことですが、それはそれはひどい負荷を与えるモノが少なくありませんでした)
このカテゴリーでは、そうしたパソコンの動作感への影響や負荷と、ウィルススキャンにかかる時間について調査した結果をまとめています。

ソフト名

PCへの動作負荷
(0~2点)

スキャン時間
(0~2点)

合計得点

AVG 9.0

2

2

4

Avira

2

1

3

Avast

2

1

3

MSE

2

0

2

(このテストでの総評)
パソコンに与える動作負荷や影響(サクサク感)t:
すべての対策ソフトが、ほとんどパソコンに与える動作負荷や重さを感じさせず、満点の結果となりました。

ウィルススキャンにかかる時間:
MSEのみが、1時間をこえるのんびりとしたスキャン時間を残す結果となりました。
AVGがとりわけスキャン時間が早く、Avast!やAviraが34分~45分程度必要としたのに対し、23分程度で完了することができました。
(※この結果については、対象とするウィルスによる検知性能の差(そのウィルスに対する情報があるかないかも含め)があるので、この時間差については4本とも大きな違いはないと当研究所は考えます)

4-4.セクション4:それぞれのソフトが持つ特徴的な独自機能

無料のウィルス対策ソフトというと、その「無料である」ということから必要最低限の機能しかないと思われがちです。
このテストでは、無料版でありながら一歩進んだ機能を持っているかに着目しています。

ソフト名

特徴的な独自機能
(0~1点)

AVG 9.0

1

Avira

0

Avast

1

MSE

0

この評価テストに関しては、私たちは特にAVGとAvast!について無料版を超えた機能をもっていることに対して評価をしています。

AVGは無料であるにもかかわらず悪意のある盗み見に対してのスパイウェア対策機能をもち、Avast!については、万一ウィルスにファイルを汚染された場合にも助けてくれるファイル復旧データベース機能と簡易ファイアーウォールをもっていることです。

5.無料ウィルス対策ソフト選びの結論

ソフト名

防御性能

使い勝手

パフォーマンス

特徴的独自機能

総合得点

AVG 9.0

7

8

4

1

20

Avira

6

4

3

0

13

Avast

14

6

3

1

24

Microsoft SE

9

11

2

0

22

今回の調査・テストの結果、無料対策ソフトの勝者は . . .

アバスト! 無料アンチウイルス4.0(avast!)

となりました。

Avast!が私たちの目を引いたことには、特に4つの理由があります。
その中でももっとも特徴的なのが、最高の防御性能をもたらしてくれることであり、さらに、付け加えるならば、他の3つの無料対策ソフトよりもダントツにわかりやすいインターフェイス・操作が挙げられます。
また、特徴的な独自機能をもち、その中でも、とりわけ重要なのが、ファイル復旧データベース機能と簡易ファイアーウォールをもっていることです。

Microsoft Security Essenntialsは、惜しくも僅差で二位という結果に終わりました。
ただ、一位のAvast!に比較しても、その検知能力の高さと、なめらかで柔軟な操作性、そして、有料版と比較しても最低限の差しかないことについては高い評価が与えられています。

AVGは、MSEに次ぐ順位となりましたが、わかりやすい操作性とスパイウェア対策機能は特筆すべき機能でもあります。

今回、Aviraはもっとも低い評価となってしまいましたが、それは、その今となっては旧世代の古い感じがする操作画面(インターフェイス)と専門的な操作のわかりにくさ、そしてまた、頻繁に画面上に現れてうざがられがちな、有料版への乗り換えをうながポップアップウィンドウがその敗因となっています。

こうして今回、有名な4つの無料アンチウィルスソフトについてあえてテスト・評価を行ないましたが、いずれも十分な成績を残した合格点を持つソフトであることを最後に付け加えておきます。

»